遊戯王サンシャイン!! 第1話
デュエリたい!
この作品は「ラブライブ!×遊戯王」の非公式ファン作品です。原作の権利者・関係者とは一切関係がありません。作品世界の権利はすべて原作の権利者に帰属します。
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第一話『デュエりたい!』
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-コンビニ前-
千歌「デュエルだよっ!!」
曜「…いきなりどうしたの」
千歌「これこれ!全国の女子高生の注目の的!スクールデュエリスト、μ's!」
曜「あぁ、この間秋葉原に遊びに行った時に、UTX高校のモニタで見たやつね」
千歌「曜ちゃん知ってる?!決闘(デュエル)っ!」
曜「知ってるよ、デュエルモンスターズっていうカードゲームでしょ?」
千歌「そうそう!…あれ?なんで?」
曜「子供の頃に友達とやってたからね」
千歌「そうなの!?」
曜「驚くも何も…千歌ちゃんも一緒にいたけど、あの時千歌ちゃんったら難しくてわかんないーって逃げ出しちゃったじゃん」
千歌「そうだったっけ」
曜「それから皆で話し合って、カードゲームはやめてボール遊びばっかりするようになってさぁ」
千歌「うぅっ」
曜「まぁしょうがないかな〜とは思ったけどさ、私もちょっとは気になってたり」
千歌「か、過去はいいの!」
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-千歌の家-
ビシッ
千歌「ふっふーん、どう?μ'sのドローポーズ!」
曜「うーん、出来てると…思う、たぶん」
千歌「えっへへっ!」
曜「…本当に始めるんだ」
千歌「うん!」
曜「しかし、なんで今デュエルなんだろうね?」
千歌「ふふっ、それはね…」
曜「?」
千歌「って、もうこんな時間!?曜ちゃん!」ドタドタ
曜「あぁ、はいはいはい!」バタバタ
志満『こらーっ!正面玄関は使わないっで言ったでしょー!』
千歌「ごめんなさ~い!」
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-バス内-
ブッブー!ブロロロロ…
曜「ふぅ~、ギリギリ間に合ったねぇ」
千歌「さーてと、早速部員を集めないとね!まずは私を入れて2人くらいかな」
曜「2人?あぁ、スクールデュエリスト大会の参加資格は三人一組だからか…部員の宛てはあるの?」
千歌「今の所は〜、ないっ!」
曜「ははは、水泳部じゃなかったら私も手伝ってあげたいんだけどね」
千歌「だよねぇ、はぁぁ~あ」
曜「…おや、これは」
曜「なになに、スクルーデュエリスト勧誘!貴女も私と一緒に輝ける決闘者の頂きへ!…って、こんなチラシまで作って、今回は結構本気なんだね」
千歌「ま、ね」
曜「…」
曜「よっしゃ!」
千歌「へ?」
曜「今日は千歌ちゃんのために人肌脱ぎますか!…確か今日は、新入生の部活勧誘の日だったよね?」
千歌「あ、うん、そうそう、それはそのために配るチラシなんだけど…」
曜「だよね!これ、チラシ配りだったら手伝うよっ!」
千歌「えぇっ!?ほんとに!?」
曜「うんっ!」
ブロロ…
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-浦の星女学院 校門前-
ワイワイ…ガヤガヤ…
千歌「スクールデュエリスト部でーす!今流行りのスクールデュエリスト部っ!」
曜「おねがいしまーす、おねがいしまーす」
千歌「入部すれば君も!君も!そこのアナタも絶対に輝けるっ!」
曜「おねがいしま~…あっ!ありがとうございま~す!」
千歌「いざっ!共に輝ける決闘者(デュエリスト)の道へっ!」
-1時間後-
千歌「す、スクールデュエリストでぇえす…」
曜「今…流行り?の」
千歌「はぁあ〜、なぁんでこんなに人が集まらないんだろうっ!流行ってるんじゃなかったのかなぁ〜」
曜「デュエルモンスターズみたいなカードゲームってのはさ、本来男の子達が遊ぶように作られてるものだし、女子生徒でやってる子っていうのは珍しいんじゃないかなぁ」
千歌「えぇ~!?μ'sは凄く有名なのにぃ~?」
曜「向こうは東京だし人口とかの地域差もあるんじゃない?」
千歌「うぐぐ、地域の格差社会め…!」
曜「おや」
花丸「ウフフ」
ルビィ「アハハ」
曜「へぇ〜、かわいい女の子が…」
シュババババッ!!!
曜「って千歌ちゃん!?」
千歌「はぁ〜い!そっこのアナタあぁあああっ!!」ガシィッ!!
花丸「うわぁっ!?あ、はっ、はいっ!?」
千歌「あなた、スクールデュエリストにならない!?」
花丸「え、えぇえっ!?す、すくーる?」
千歌「つまりつまり!カード!友情!気合!根性ぉおおおお!ってことっ!」
花丸「は、はぁ?」
曜「あぁごめんごめん、実は…(説明中)」
花丸「え、いや…お、オラは特に考えてないずら…」
千歌「ずら?」
花丸「あっ!いえ、その、ちょっと無理、です…」
千歌「そ、そうなの」
ルビィ「…」ジー
千歌「お?」
曜「ん?」
千歌「あっ!もしかしてアナタは興味ある!?」
ルビィ「ぶ、部員ってどれくらいいるんですかっ!?」
千歌「まだ部員はいないけど、これから増やすつもり!良かったらアナタも!」ポンッ
ルビィ「!!!」サーッ
花丸「ずらっ」耳塞ぎ
曜「おや?」
千歌「ん?」
ルビィ『ぴぃいいぎゃぁあああああああああああああ!!!!』
千歌「わぁあああああ!?」
曜「す、凄い声…!」
善子「…ぃぃぃやぁああああああ!?」
千歌「え?」
ドスンッ…!!
千歌「えぇえ!?」
曜「き、木から女の子が降ってきた!?」
善子「いてて」
ヒュウウ…ボスンッ!
善子「おぐぅえっ!?」
曜「(頭にバッグが直撃した…!)」
千歌「あ、あなた…大丈夫?」
善子「っ!」
シュバッ!!
千歌「うおっ!?」
善子「クックック…私は強者ヨハネ、貴方達のような下等なる人間とは造りがちがうのよ!」
曜「うわ」
千歌「あ、あなた…色々と大丈夫?」サスサス
善子「うぎぐぅ!い、痛い訳ないでしょっ!さっきも言ったけど私は強者なんだから…」
花丸「あれ?」
善子「うん?」
花丸「あ、あぁあ!?善子ちゃん、善子ちゃんでしょ!?私、花丸ずらっ!!」
善子「ハ…はぁ、なぁ、まぁ、るぅうう?…貴女、何を言って」
花丸「じゃぁん、けぇん」
善子「!!」
花丸「ポン!」グー
善子「ぐっ!?」ヨハネチョキ
花丸「あっ!やっぱり!そのチョキの出し方は善子ちゃんだっ!懐かしいな~中学生以来ずらねっ!」
善子「ち、違う違う!私はヨハネ!ヨハネなんだからね~!」
タッタッタ…
花丸「あ、ちょっと!待つずら~!」
ルビィ「は、花丸ちゃん!まってよぉ~!」
タッタッタッタ…
千歌「うーん、あれが若さか」
曜「嵐のように去っていったよね…」
千歌「よっし!あとでもっかい勧誘しに行こう!!」
曜「ははは…千歌ちゃんのそれも若さだね」
ダイヤ「もし」
千歌「は?」
ダイヤ「いつ何時、この浦の星女学院にスクールデュエリストが誕生しましたの?」
千歌「あれっ?…あ!もしかして、あなたも興味がある人!?」
曜「え、うぉっと!?」
千歌「もし良かったら、あなたもスクールデュエリストにさ…うぶっ!?」
曜「ち、ちがうよ千歌ちゃん!その人はゴニョゴニョ」
千歌「え?」
千歌「…えぇっ!?」
千歌「うそっ!せ、生徒会長!?」
ダイヤ「…フフ」
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-生徒会室-
ダイヤ「つまり、我が生徒会に事前に部活申請書も出さず、校門で勧誘活動をしていたと…そういう訳ですね?」
千歌「わ、悪気があったわけじゃないんです!ちょっとフライングしたというか…先走ってしまったというか」
ダイヤ「…それで、今の所部員は何人いますの?」
千歌「い、今の所私一人だけです」
ダイヤ「部の申請には最低5人は必要だということはご存知ですわよね?」
千歌「いや、だ~から今集めてたんじゃないですかぁ~」
ダイヤ「っ!!」
ズダンッ!!
千歌「うひゃっ!」
ダイヤ「あ、いったぁ~」
千歌「ぷっ!」
ダイヤ「~っ!貴女、笑える立場ですの!?…とにかく、この様な不備だらけの書類は生徒会として受け取れませんわ」
千歌「えぇえっ!」
ガララッ…
曜「千歌ちゃん千歌ちゃん、1回戻ろうよ…」ボソボソ
千歌「うぅう、分かりました…またきます!」
スタスタスタ…
ダイヤ「ま、例え5人揃えてきても無駄ですけれどね」
千歌「えっ…な、なんでですか!?」
ダイヤ「私が浦の星女学院の生徒会長である限り」
ダイヤ「スクールデュエリストなぞ!認めないからですわ!!」
曜「!?」
千歌「そ、そんな…!!」
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-帰り道 淡島行きの船内-
ブォオオ…ザバザバザバ…
千歌「認めませんわぁ〜!だってぇ…」
曜「はは…」
千歌「いくら生徒会だからって横暴だよっ!なんの権利があって…あ、風紀かな?いやいや!!」
曜「(一応そういう認識はあるんだ)」
千歌「別に変な活動ってわけじゃないと思うんだけどなぁ、なんでだろう?」
曜「…」
千歌「あ〜あ、夕日はあんなに赤いのにな〜」
曜「…嫌いみたい」
千歌「へ?」
曜「前にも似たようなことして怒られてた友達がいたからさ…」
千歌「え、えぇえええええ~!?じゃ、じゃあさっきなんで言ってくれなかったの~!?」
曜「ご、ごめんっ!千歌ちゃん本気みたいだったから言い辛くて…」
千歌「なんだ、そっかぁ~」
曜「ダイヤさんってさ、ここら一帯の漁師の網元の家系の長女でしょ?普段から結構真面目そうだし、そういう遊びみたいな部活動は学校に合わないって思ってそうで嫌いなんじゃないかーって」
千歌「…」
千歌「遊び、じゃないんだけどなぁ」
ブォオ…ザバザバ…
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-淡島 ダイバーズショップ-
トントントン…
千歌「果南ちゃ~ん!」
果南「よっと…おっ!千歌、曜、遅かったね」
曜「こんにちは~、今日はちょっと色々あってね」
千歌「はい!回覧板と、お母さんから!」
果南「あぁ、まーたミカンでしょ?」
千歌「ふ〜んだ!文句ならお母さんに言ってよぉ~」
曜「それで?果南ちゃんは新学期から?」
果南「うん、父さんの骨折も完治までにはまだかかりそうだから、もうちょっとだけ母さんの手伝いかな」
千歌「そっかぁ~、休学じゃなかったら果南ちゃんも誘いたかったんだけどなぁ」
果南「誘う?何に?」
千歌「うん!私、スクールデュエリストやるんだ!」
果南「…!」
果南「そう、なんだ」
千歌「でね~凄いんだよ!知ってる?東京で流行ってるスクールデュエリストってさぁ…うわっぷ!?」
果南「はい!ミカンのお返しっ!」
千歌「えぇ?まーた干物~?」スンスン
果南「ふふ、文句は母さんに言ってよ~」
曜「ははは…」
果南「ま、そういう訳だからさ、もうちょっと掛かりそうなんだ…また学校で何かあったら教えてね」
曜「…?」
千歌「うんっ!」
バババババ…
千歌「あれ?」
曜「なんだろう、あのヘリコプター」
果南「…」
果南「小原家のヘリ、でしょ…」
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-ヘリ内部-
バババババ…
???「フフ、二年ぶぅりデスか…」
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-夕方 帰りの船内-
果南「それじゃ気をつけて」
曜「うん、それじゃあね~」
千歌「バイバーイ!」
船頭「お嬢ちゃん達、発進するよ〜!」
千歌&曜「は〜いっ!」
ガコンッ…バババババ…!
曜「果南ちゃん、元気そうでよかったね」
千歌「…」
曜「ん?千歌ちゃん?」
千歌「そういえばさぁ」
曜「?」
千歌「デュエルってどうやるんだっけ?」
曜「えっ」
千歌「へっ?」
曜「まさか…知らないのに部を立ち上げようとしてたの?」
千歌「え、えへへ…後で覚えようかなーと思って…曜ちゃんやってたって言うし、教えてもらおうかなって」
曜「ははぁ…なるほどね、とりあえず勢いで始めようと思ったと」
千歌「え〜と、ダメ?」
曜「…いいよ、今はちょっとカードが手元にないからまた明日説明するね」
千歌「やったぁ~!」
果南「…」
果南「デュエル、か」
ザザアァァ…ン
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-翌日 千歌の部屋-
曜「OK、それじゃまずは基本からやってみよっか」
千歌「はぁいっ!おねがいしま~す!」
曜「このカードゲーム…デュエルモンスターズ、これはお互いにカードを使い合って『ライフポイント』っていう点数を削り合って勝ち負けを競うものなの」
曜「使うカードの種類は大きく分けて、『モンスター』、『魔法(まほう)』、『罠(トラップ)』…これらのカードを40枚まで集めて組み上げたカードの束、『デッキ』って呼ばれるものを作るんだ」
千歌「へぇ~、40枚までなの?それ以上でもそれ以下でもダメ?」
曜「40枚以上だったら何枚でも入れていいルールなんだけど、入れすぎると好きなカードが引けなくなっちゃうから40枚が基本だね」
千歌「なるほど、それは確かに」
曜「まずは…このモンスターカードって呼ばれるカードなんだけど、ここにATKとかDEFって表示があるでしょ?」
千歌「なんか小さく数字が書いてあるね…これはなんの意味があるの?」
曜「これは、このモンスターの強さ、ATKは攻撃力(Attack)、DEFは守備力(Defense)を表している数字なんだ、例えば攻撃力が大きければ大きいほど強いとか、守備力が大きければそれを超えられない攻撃力のモンスターは歯が立たないとか」
千歌「へぇ~、じゃあこの攻撃力が大きいモンスターをいっぱい入れて戦えばいいんだね!」
曜「それだけじゃなくて、守備力も大事なんだ…例えば、攻撃力の低いモンスターが守備力の高いモンスターを攻撃すると、逆に自分がダメージを受けちゃう」
千歌「ダメージって?」
曜「さっき話したライフポイントっていうんだけど、これがプレイヤーの持ち点…これが減ることを『ダメージ』を受けるって言うの、これが0になったら負けってことになる」
千歌「なるほどね…じゃあライフポイントが0にならない限り、負けることはないんだね!」
曜「あとはデッキからカードが引けなくなった場合とか、カードの特殊効果で負けたりってのもあるね」
千歌「カードって…一枚のカードで負けることもあるの!?」
曜「まぁ大抵は難しい条件が入ってるから、基本的にはライフポイントだけ気にしていればいいと思うよ」
千歌「うーん…了解!じゃあ、攻撃力と守備力の高いモンスターをいっぱい入れてデッキを作ればいいってことだね!」
曜「ううん、それだけだと負けちゃう」
千歌「えぇ!?まだあるの!?」
曜「まぁまぁ…それがこの魔法カード、罠カードなの」シュピッ
曜「これは、プレイヤー自身やモンスターの補助をしたり、相手にその名の通り罠をしかけたり出来るサポートカード」
曜「この緑色のカードが魔法カードで、赤いのが罠カード…」
千歌「ふむふむ」
曜「魔法カードは基本的には自分のターンに何枚でも発動できる…逆に罠カードは相手のターンに仕掛けて使うカードだね」
千歌「相手ターンに仕掛ける…だから罠(トラップ)ってことか」
曜「そ、効果によっては自分のターンに発動できる罠や魔法もあるよ」
千歌「うーん…いろいろあって頭がこんがらがっちゃいそう」
曜「昔の千歌ちゃんだったら投げ出してたかもね…まぁ実際に遊んでみて覚えたら早いから」
スッ…
曜「この20枚の練習用デッキ、『ハーフデッキ』で遊んでみよっか」
千歌「うん!」
千歌&曜「決闘(デュエル)!」
千歌 LP/4000 vs 曜 LP/4000
※LP…ライフポイントの略
曜「さっき教えたルールの他にも教えることはあるから、違ってるプレイ箇所とかあったらその度に言うね」
千歌「はーい!」
曜「じゃあまずはそのデッキからカードを5枚引いて」
千歌「5枚だね、はい!」シャッシャッ
曜「それが手札、まずはその5枚が自分の手持ちとなるもので、お互いのターン毎に順番にデッキから1枚ずつ加えていくんだ」
千歌「1枚だけかぁ…あ、気になったんだけど、手札は何枚でも持ってていいの?」
曜「いや、手札は基本的には6枚までだね、7枚目は捨てなきゃいけないんだ」
千歌「えぇえ?勿体無いなぁ」
曜「まぁ手札なんて毎度じゃんじゃん使うし、7枚貯まるほうが珍しいから…じゃあ、さっそくジャンケンで先行と後攻を決めようか」
千歌「うん!せーの!じゃんけん!」
曜「ほい!ありゃ、負けちゃった」
千歌「やったぁ!いっちば~ん!」
曜「千歌ちゃんが先行だね、じゃあデッキからカードを一枚引いて」
千歌「うん!…よいしょっと」
曜「あ、千歌ちゃん」
千歌「え?な、なに…早速なんかまずいことしちゃった!?」
曜「違う違う…ほら、あれやらないの?」
千歌「あれ?」
曜「ドローってさ」
千歌「道路?…あぁ!穂乃果さんがやってたやつ?」
曜「そう、それはカードを引くときの合図『ドロー』って言うんだ」
曜「これは、ちゃんと自分はデッキからカードを引きましたよってことを相手に伝えるためにやるものなのさ」
千歌「よーし!ドロー!えぇっと…じゃあ私はこのカード、ええと『サイバティック・ワイバーン』を…あ」
曜「?」
千歌「…これ、どこに置けばいいの?」
曜「あぁ、このカードゲームは基本的に『フィールド』って呼ばれる場所にカードを置いていくんだよ」
千歌「フィールド…」
曜「フィールドは自分と相手の2つあって、千歌ちゃんのそのモンスターはここ、5つある『モンスターカードゾーン』に置くの」
千歌「どこでもいいの?」
曜「うん」
千歌「じゃあこの右端に…えいっ!」
ピシッ
サイバティック・ワイバーン
LV5 ATK/2500 DEF/1600
曜「…あ、ごめん千歌ちゃん、それは出来ないよ」
千歌「えっ、なんで」
曜「ごめんね、説明するの忘れてた…サイバティック・ワイバーンのカードのここにある星のマークあるよね?」
千歌「うん、5個あるね」
曜「これはそのモンスターのレベル(LV)を表していて…」
千歌「大きいほど強いんだよね!」
曜「…と、いうわけでもないんだけど、この星はモンスターの強さ…というよりランクを示してるんだ、これが大きければ大きいほど召喚にコスト、対価となる『リリース』モンスターが必要になってくる」
千歌「たいか?」
曜「つまり、支払わなきゃいけないものってことかな」
千歌「なにそれ、お金みたいな?」
曜「ま、そういうことだね…この星5個以上なら場にいるモンスター1体を墓地にリリースしなきゃいけない、星7個以上なら2体とかね」
千歌「え~…あ、そういえば、確か1ターン目にはモンスターは1体しか召喚出来ないんでしょ?」
曜「うん、これを『アドバンス召喚』っていうんだ」
千歌「えぇえ~!?じゃあこれは1ターンじゃ出せないのかぁ」
曜「普通だったらそうなんだけど、いろいろ方法があるよ…それは次のターンで私が見せてあげる」ニヤッ
千歌「な、なんか不敵な笑み…じゃあ私はターンエンドっ!」
曜「私のターンだね、ドロー」シャッ
曜「…ふむ」
曜「私は『俊足のギラザウルス』を特殊召喚…このカードは特殊な『効果』を持っているモンスターで、特殊召喚扱いとして手札からフィールドに出せるんだ」
ピシッ
俊足のギラザウルス
LV3 ATK/1400 DEF/400
千歌「…特殊召喚?」
曜「これも説明するね、モンスターの召喚方法にはいろいろあって、召喚、特殊召喚、融合召喚、儀式召喚、シンクロ召喚、エクシーズ召喚…」
千歌「わぁあ!いっぱいありすぎ!」
曜「こればっかりは慣れだね…私がやったこれは特殊召喚って言って、普通の手札からカードを出す通常召喚とは違う召喚方法って区分だから、このターンで私は通常召喚ができる」
曜「『俊足のギラザウルス』をリリースして、『暗黒トリケラトプス』をアドバンス召喚するよ!」
ピシッ
暗黒トリケラトプス
LV6 ATK/2400 DEF/1500
千歌「これがアドバンス召喚…ってえぇ!?攻撃力が2400も!?次のターンで防がないと…!」
曜「まだ」
千歌「えっ?」
曜「まだ私のターンは終わってないよっ!」
千歌「えぇえ!?」
曜「手札から魔法カード『二重召喚(デュアル・サモン)』を発動、この効果はもう一回だけ通常召喚ができる魔法カードなんだ!」
千歌「そんな!ずるい!!」
曜「あ、因みに…この魔法カードや罠カードはこのモンスターカードゾーンの下に5つ存在している『魔法・罠カードゾーン』って場所に置くんだよ」
曜「この場所に魔法・罠カード…裏側に置いて相手への反撃に備える『リバースカード』を置くんだ」
曜「…ここが埋まっていると、手札から魔法カードは発動できないからね」
千歌「りょ、りょうかい」
曜「よし、私は手札から『セイバー・ザウルス』を通常召喚!」ピシッ
セイバー・ザウルス
LV4 ATK/1900 DEF/500
千歌「2体の攻撃力が2400と1900だから…ええと…」
曜「合計で4300だね…2体で千歌ちゃんにダイレクトアタック!」
千歌「えぇと…私のライフが4000で…うわぁあ!負けたぁ!」
曜「まぁ最初はこんなもんだよ」
千歌「くやしい~!何もできなかった!!」
曜「ははは…(初心者の千歌ちゃんにワンターンキル(※1ターンのみで勝利すること)してしまった…)」
千歌「もぉ~…ちょっと休憩!飲みのも取ってくる!曜ちゃん何にする?」
曜「あ、私はなんでもいいよ」
千歌「じゃあ適当に選んでくるからちょっと待っててね~」
トントントン…
曜「ありがとねぇ…ん?」
曜「千歌ちゃんの引いたカードが落ちてる…」
曜「…?」
曜「嘘…こ、これ」
シャッシャ…
曜「(罠カードの『聖なるバリア-ミラーフォース-』に魔法カードの『古のルール』、『リミッター解除』…ま、『魔法の筒』も!?)」
曜「(これなら…まず、この罠カードを2枚フィールドに伏せて待ち伏せしてから、魔法カード『古のルール』で召喚条件のリリースを無効にしてサイバティック・ワイバーンをそのまま召喚…リミッター解除で攻撃力を倍にして直接攻撃したら…私の負け)」ブツブツ…
曜「…」
曜「(もう…勝てる手札が揃ってたんだ)」
曜「(千歌ちゃんに覚えさせるために急遽作ったデッキだったけど、このカードは一枚ずつしか入っていない…)」
曜「(ビギナーズラック?…にしては、なんて引きの良さなんだ)」
曜「(…確かに今の千歌ちゃんは素人感丸出しなプレイだったけど、デュエルモンスターズの引きの強さは勝負強さを表す尺度とも言われてるし、この引きだったら鍛えればもしかして…あるいは)」
曜「…」
曜「もしかしちゃうかも…」ゴクリ
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-数時間後 バス停前-
千歌「…ぐぬぬぬぬ」
曜「とまぁ基本的な知識としてはこんな所かなぁ」
千歌「いっぱい教えて貰ったのに…結局、1勝もできなかったっ…!」
曜「だって千歌ちゃんったら、カードの効果を見ないで出しちゃうんだもの…例え良いカードでも使い方が間違ってたら意味ないからね」
千歌「うぐぐぐ…」
曜「まぁそこは追々直したり覚えていくとしてさ」
ブロロロ…ブッブ-!
曜「おっと、もうこんな時間か、バスも来たし今日はこの辺で」
千歌「うう…わかった、ありがとね〜」
曜「ほい、また明日」
ブロロロロ…
千歌「曜ちゃんと話し込んでたらちょっと遅くなっちゃった…曜ちゃん家の人に怒られないといいけどなぁ」
千歌「うーん、デュエル…曜ちゃんとデュエルしてあんな負け方しちゃうし!はぁ…大丈夫かなぁ」
千歌「…」
千歌「正直、自信なくなってきた…」
千歌「それに部員も私以外いないし…色々とどうにかしなくちゃなぁ〜…あれ?」
梨子「…」
千歌「なにしてるんだろ、あの人…何かを海に投げようとしてる?」
梨子「うぅっ…」
梨子「…むむぅ」
梨子「うぅ…うぅうううぇえ、エェーイッ!!」バッ
千歌「あのー」
梨子「えっ!」グラッ
千歌「あっ!ちょっと!?」ガシッ
梨子「はっ!?」
千歌&梨子「うぉわぁあああああああああっ!?」
バシャァアアアアンッ!!!
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-海岸 砂浜-
梨子「ひぃ…えくしゅっ!」
千歌「こ、こんな時期に海に飛び込んじゃうなんて…沖縄じゃないんだから」
梨子「ごめんなさい…巻き込んでしまって」
千歌「あ、いやごめん!大丈夫だよ〜!」
梨子「…」
千歌「あれ、それって」
梨子「ええ、もう…このデッキと、お別れしようと、思って」
千歌「もしや…あなたデュエリスト!?」
梨子「え?は、はい…」
千歌「じゃあμ’sって知ってる!?」
梨子「え…」
梨子「…」
梨子「あんまり、知らない…」
千歌「そうなの?うーんとね…はい!これ!この動画のここに映ってるのがそうなの!…どう?」
\ドローダヨッ/
梨子「どうって言われても…普通、としか」
千歌「フフッ!」
梨子「あ、あぁ、いやね?その、悪い意味とかじゃなくて…」
千歌「ううん!…普通、だからびっくりしたんだ!」
梨子「…?」
千歌「私はさ…なんにも持ってないんだ!人に自慢できるようなものも、得意なことも、夢中になるようなことも…何も」
千歌「普通…私は普通なの、このままじゃ普通怪獣になっちゃうってくらいどこにでもいる普通の女の子」
梨子「…」
千歌「そんな時にね、出会ったの!私と同じ様な年齢の女の子がカードゲームで人を惹き付ける…スクールデュエリストに」
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穂乃果『私の、ターン…』
ズズズ…
ツバサ『穂乃果さんも良く頑張ったけど…フフ』
穂乃果『…』
ツバサ『私のカード達の前では刃が立たなかったみたいね…』
穂乃果『…私は』
ツバサ『!』
穂乃果『私は諦めない…私は』
ツバサ『…?』
穂乃果『みんなの想いを、絶対に繋げるっ!!』
英玲奈『…おいツバサ!!』
あんじゅ『来るわよっ!!』
ツバサ『…っ』
穂乃果『ラスト…ドロォォォォォー!!』
シュビッ…!!
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千歌「あの奇跡の逆転劇…μ'sの決勝戦を見た時…正直、手が…震えた…」
梨子「東京ドームの…奇跡」
千歌「そう…あんなに一生懸命戦って、戦って、戦い続けて…最後に自分たちの願いを叶えたあの人達に」
梨子「…」
千歌「その時ね…私、見つけたの」
千歌「こんな普通の私にも見つけられる…私だけにしかない…自分だけの輝き…」
千歌「デュエルするってことを!!」
梨子「!」
梨子「…そう、なんだ」
千歌「私もいつかあんな風に輝きたい…そう思った、だから」
梨子「…」
千歌「でも今は…」
梨子「…?」
千歌「今は正直デュエルのやり方さえわからない状態だけどね〜!!あっははは!!」
梨子「え、えぇえええ~!?」
千歌「いやぁハッハッハ!さっきも幼馴染の曜ちゃんにコテンパンにやられちゃって、何敗かなぁ…20戦20敗くらいかなぁ~!」
梨子「そ、そんな状態なのに…?」
千歌「でもね…よっと!」
シュタッ
梨子「…!」
千歌「いつか…絶対叶えてみせるよ」
梨子「?」
千歌「…私、まだ動き始めたばっかりなんだもん!」
梨子「!!」
梨子「…そう、ね」ニコ
千歌「ふふっ!」
千歌「…あ、やっば!美渡姉ぇに手伝い頼まれてたんだったっ!」
梨子「えっ?あぁ、えぇっ!?」
千歌「早く帰らなきゃ!じゃあごめん!バイバーイ!」
梨子「ば、バイバイ…」
タッタッタ…
千歌「あぁ、そうそう!私、高海千歌っていうんだ!あそこの浦の星女学院の二年生…あなたは?」
梨子「…私も同じ二年生、桜内梨子よ…高校は」
ザザァアアン・・・
梨子「高校は…音ノ木坂学院高校」
=================================
-3日後 バス停前-
曜「その後、部員はどう?」
千歌「んも、ぜ~んぜん!皆逃げちゃうんだもん…でも」
曜「?」
千歌「絶対諦めないよ、折角見つけた私の輝きへの第一歩なんだから…それに」
曜「?」
千歌「…えっへっへ!そりゃっ!まずはドロー千本ノックっ!!…なんちて!」シュバッ
曜「…」
曜「よっと!」パシッ
千歌「あぁっ!申請用紙が!?…ってあれ?曜ちゃん?」
カキカキ…
曜「私、千歌ちゃんの同好会に入るよ、はいっ」
千歌「えぇえ~!?い、いいの!?」
曜「うん!水泳部と兼部になるけどね」
千歌「あ、ありがと…でも、なんで急に?」
曜「…」
曜「私ね…いつも千歌ちゃんと何かやろうと思ってもできなかったりしたから、今回は付き合おっかなぁ〜って思ったんだ」
千歌「曜ちゃん…」
曜「(それに、千歌ちゃんのデュエリストとしての才能も見てみたいし…ね)」
曜「あぁそうそう」
千歌「?」
曜「私に一勝もできない所を見ると、心配になっちゃうからね〜!」
千歌「えっ」
曜「スクールデュエリストとして大勢の前でデュエルして笑われる千歌ちゃんなんて見たくないし…」フフフ
千歌「ちょっ!な、なんだよそれ~!!」グリグリ
曜「わぁっ!?ちょ、ちょっと苦しいよ~!」
千歌「へへへ…でも、ありがと…!」
曜「フフ…」
千歌「よぉおおおーしっ!これでもう一回生徒会長のところへっ!!」
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-生徒会室-
バンッ!
ダイヤ「お・断・り・しますわっ!!」
千歌「えぇえ!?またですか!?」
ダイヤ「それはこちらの台詞ですわっ!何ですか、また戻ってきたかと思ったら…部員が1人増えただけではありませんの!」
千歌「で、でも、たった一人ですけど、この前進は大きいはずです!」
ダイヤ「…私がこの間言ったこと、覚えてませんか?」
千歌「えっ…な、なんでしたでしょうか」
スゥッ…
ダイヤ「部員はっ!最低でもっ!5人っ!必要だってこと!ですわぁああああっ!!」
千歌「ひぃえええああああ!耳がぁああ!?」
ダイヤ「だぁ~いたい貴女っ!!デュエリストレベルもデュエリストポイントもまだ持っていないド素人でしょう!?スクールデュエリストとして旗揚げするよりも、まずはデュエリストレベルを上げる所からですわっ!!」
千歌「でゅ、デュエリストレベル…?」
ダイヤ「まずスクールデュエリストとして登録するために必要となる第一関門のことです…!」
千歌「登録…?」
ダイヤ「それに、最低限のレベルに立っていることの証明として、各地で行われる地区大会を勝ち上がる必要があるのです!」
千歌&曜「(全然知らなかった…!)」
ダイヤ「そんなことも調べずに、ましてやスクールデュエリストとして名乗りを上げるなんてっ…片腹痛い、片腹痛いですわっ…!」グググッ…
曜「(いやに詳しいな…)」
千歌「うぐぐ…何も言い返せない…」
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-教室-
ワイワイ…ガヤガヤ…
千歌「む~っ!前途多難すぎるよぉ…」
曜「ん〜、この調子ならスクールデュエリストはもうちょっと考え直したほうがいいかもね~」
千歌「えぇえっ!?」
曜「ま、この際だから別の同好会で頑張るっていうのも候補にいれといてもいいんじゃない?」
千歌「ぐぐぐっ…で、でも、ここで諦めるわけにはっ!」
曜「はいはい…あ、先生きたよ」
ザワザワ…
先生「はい、皆さん静かにー!今日は皆さんの新しい友達を紹介します…さ、入って」
千歌「新しい友だち?」
曜「転校生かな」
千歌「へぇ〜…えっ」
梨子「はじめまして、東京からやってきました…ヘクシュ!桜内梨子です」
曜「こんな時期に東京からねぇ」
千歌「き…」
曜「千歌ちゃん?」
千歌「き、奇跡だよっ!!」
ガタッ!!
梨子「…?」
千歌「梨子ちゃんっ!!」
梨子「あ…あぁああっ!?あ、あなたは、あの時のっ!?」
曜「え?千歌ちゃんの知り合い?」
千歌「うんっ!昨日会った桜内梨子さんっ!奇跡だよ!梨子さん…いや、梨子ちゃん!!」
梨子「は、はいっ…?」
千歌「私達と一緒に、スクールデュエリスト…やりませんか!?」
梨子「!!」
曜「いきなり!?」
千歌「…っ!」
梨子「…」
梨子「いいですよ」
曜「なっ!?」
千歌「え、えぇええ!?本当にぃ!?」
梨子「ただし、条件が一つあります」
千歌「…条件?」
梨子「はい」
梨子「私、桜内梨子にデュエルを一切させないこと、です」
千歌「え?」
曜「…へ?」
千歌「へえぇえええええええええええ!?」
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次回!『デュエルディスクを手に入れろ!』
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